高麗人参

高麗人参とは、日本で言うオタネニンジンや朝鮮人参のことです。

ウコギ科の多年生植物で、アジアの極東地域のごく限られた環境でしか育てることができません。

古来中国や韓国で重用され、数多くある和漢素材の中でも希少価値がとても高く、時の皇帝にしか入手できない時代もありました。

日本には室町時代に輸入されてきましたが、江戸時代になって徳川家康によって愛用され、その後、5代将軍の吉宗が栽培を奨励。

国産の高麗人参が多く出回り始めたという話が伝わっています。

高麗人参は日本でも栽培されている

現在でも国内で栽培されている高麗人参はありますが、涼しく乾燥した地域で4〜6年もの長い歳月をかけて作られているため、その希少価値はあまり変わっていません。

高麗人参は、3年根から赤い花が咲き実をつけますが、主に薬効があるとされているのは花や実ではなく「根」の部分です。

高麗人参の有用成分ジンセノサイド

有用成分として含まれているのは、ジンセノサイドと呼ばれるサポニン群で糖尿病や動脈硬化、滋養強壮などに効能があるとされ、古い時代から薬として服用されてきました。

また、自律神経の乱れを整える効果もあります。

さらに、単体での効果だけではなく、ほかの漢方薬と調合して服用すると効果を高める働きをすることも分かっており、併用されることもしばしばあります。

そのほか、最近では高齢者や既出の病気の人以外でも美容や健康維持のためにいいということで注目を集めています。

多くの栄養ドリンクや美容関連品の中にもエキスや成分が配合された商品が発売されています。

高麗人参が不妊にも期待できる?

妊活

そんな中、注目をしたいのが、「不妊治療にも効果が期待できる」ということです。

結婚し妊娠を望む夫婦が何年経っても子どもに恵まれなかった場合、不妊治療を行うケースが増えています。

不妊の原因は人それぞれですが、女性側の原因の一つとなっているのが「ホルモンバランスの乱れ」だと言われています。

女性のホルモンバランスはとてもデリケートで、さまざまな要因やストレスなどで乱れを生じることがあります。

たとえ、適切に生殖行為を行って受精卵ができたとしても、排卵後にきちんと黄体ホルモンが分泌されなかった場合には着床せずに終わってしまい、結果として子どもを授かることはできません。

そしてこの乱れが慢性化してしまうと、不妊状態に陥ってしまいます。

高麗人参の成分はエストロゲンと同じ作用を持つ

実は、高麗人参の成分は女性ホルモンのエストロゲンと似た作用を持っていることが分かっています。
つまり、ホルモンバランスの乱れが主な原因となっている不妊の場合には、効果を発揮する可能性があるということです。

また、血流の改善や体温を上げる作用などもあることから、排卵後の基礎体温が上がる大切な時期の体調を整える効果も期待できます。

実際に、不妊の女性に処方される漢方薬、温経湯(オンケイトウ)や補中益気湯(ホチュウエッキトウ)にも人参が含まれています。

さらに、サポニンには既出の通り、自律神経の乱れを整える効果もありますから、体全体のバランスや体調を整えることで、より妊娠しやすい環境を作ることができるでしょう。

不妊症の改善には紅参

不妊を改善したいと考えている場合におすすめなのが、「紅参」と呼ばれるものです。

これは、人参を蒸気で蒸し、水分量が14%以下になるまで自然乾燥させたものを言います。

赤くなるまで乾燥させるので「紅参」と呼ばれていますが、この状態になる過程でジンセノサイドの含有量が大幅に増加することが分かっています。

非常に堅く、長期保存にも適しています。

サポニンを効率良く摂取することができるため、とくに上級品として人気があります。

中でも6年根が最も有効とされていて、この6年根の「紅参」だけを使用したサプリメントやドリンク、お茶なども販売されています。

水参や白参とは?

サムゲタン

そのほか、畑から掘り起こしたばかりのものを「水参」、水参を水分量が12%以下になるまで乾燥させたものを「白参」と呼んでいます。

水参は、水分が80%近くと多いために柔らかく、長期保存には向きません。

日本ではあまり馴染みがありませんが、中国では煮物や焼き物、揚げ物など多くのレシピに使用され家庭料理として親しまれています。

韓国料理の「サムゲタン」に使用されるのもこの水参です。

白参は、水参よりは水分が少ないですが、やはり長期保存には向きません。

乾燥前に皮を剥くこともあり、そうすると白く見た目にはきれいな人参になります。

しかし、ジンセノサイドは皮の部分に多く含まれているため、紅参に比べるとその効果は低くなります。

また、白参にはほとんどが4年根の人参が使われています。

高麗人参はカラダに様々な効果をもたらす

健康に良い!
このように高麗人参に含まれている成分には、体にいい効果が期待できます。

摂取するためには漢方薬として服用するほか、サプリメントやドリンク剤、お茶などの方法があります。

医薬品とは違うので心配な副作用などはありません。

しかし、稀に下痢や発疹、胃腸の不快感、血圧低下や胸やけなどの症状が出ることがあります。

これは、体が改善しつつあるサインのようなものとも考えられますので、一時的なことで収まる可能性が高い症状です。

ですが、もしこういった症状が続くような場合には、摂取を止め、医師に相談するようにしてください。

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